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​Chapter1.終焉の始まり

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 生き延びた人々は国家や組織の枠組みを超えて結束、ここに『全人類同盟』が発足する。幸いにして海底ケーブルは幾許か無事であり、各大陸と連絡を取る事は出来た。しかし地球上の制空権は『塔』によって奪われ、陸海空と場所を選ばぬ敵の自律兵器群――通称『ウォーマシン』軍団に対抗する手段は未だ見つからないままだった。

​(上部写真は偵察部隊が発見した『種子型』と呼ばれる敵兵器。制圧下の土壌を侵食汚染すると見られる)

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 同盟発足から三年、数多の生命を引換えに得た敵の正体――それは人型機動兵器で構成された全て無人の軍勢であるという事。それ故に対話は不可能であるという事――この事実から最初で最後になりうる総力戦を、柱が落下したハワイにて開始。切札の鹵獲ウォーマシンの働きもあり、全戦力の6割と引換えに薄氷の勝利を得る。

(上部写真は『タイプ・レプリカント』と呼ばれる指揮官型機動兵器。ハワイ決戦で確認)

 二十世紀末、空前の繁栄を謳歌していた人類の歴史が終わろうとしていた。成層圏を貫いて現れた白亜の超巨大不明構造体『塔』が七つ、物理法則すら超越するそれらから現れた異形の軍勢が世界中の主要都市を攻撃し壊滅せしめる。これにより人類は総人口の約半数を失い、白き塔より現れた軍勢は地球の半分を事実上占領した。

​(上部写真は北米で遭遇した巨大人型兵器。都市部の攻撃は電波が密集しやすい場所を狙ったとの見方もある)

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